一四歳になる娘をもつ私の友人が、こんなグチをこぼすのだ。「いやー、ビックリしたのなんのって。ウチの娘、ビキニのパンティをはいているのだよ。まだ中学生だぜ、大丈夫なのかな……。ひょっとするとなにか悪い遊びでもおぼえたのじゃないかと思って」ふだん、娘の下着などみたこともなかった彼だが、日曜日、ふと洗濯物をみたときに娘のTシャツの隣にビキニのショーツが干してあったのに気がついて、奥さんにきいたそうである。と、奥さんは平然と娘のショーツだと答えたという。一瞬、目の前がクラクラッとするようなショックを受けて、私のところに相談にきたのである。複雑な表情をしながらしきりに娘の行状を心配する彼に、私はこう答えた。「今やスタンダードの白いショーツは、処女性の象徴なんかではなくなっているのだよ。ワコールで調べたところ、ビキニショーツをつけ始めるのは中一から中二がもっとも多くて、五四・三パーセントもいるという結果が出ている。そればかりか、なんと小学校六年で二三・四パーセントもがつけ始めていることがわかったのだ。心配は無用、おたくのお嬢さんもごくふつうだってことさ」ようやく落ちつきをとりもどしたものの、彼はまだ納得しかねるといったぐあいに、なぜそんなはやい時期から「おとなの下着」をつけるのかと質問するのだった。悪い遊びをおぼえたのではないかという心配はまだ消えないらしい。第一に「かわいいから」というのが四・七パーセントもいてね、その次が「みんながはいているから」というわけだ。つまり、ローティーンのビキニ着用っていうのは、「常識」になっているのだよ。ビキニのショーツをはいたからといって、ヘンにとるほうがおかしいということだね」大阪府の中学、高校で家庭科を担当している先生たちの有志が、生徒たちのショーツ調査をおこなったことが新聞に出ていたが、ここでも、女子高生の場合、その長さは「へその下五センチ」と答えた者が六二パーセントにも達し、「へそが少し出る」を加えると八八パーセントが、スキャンティやビキニタイプのショーツをはいていたことがわかったという。中学生でも二年生ぐらいから女子高生と同じような結果が出ているとのことだ。素材としては、綿一〇〇パーセントがもっとも多く、全体の六割を占め、色はカラフルなプリント柄が多く、ついでリボン、レースフリルの順だそうだ。さて、はやい時期からビキニに慣れている女性たちだが、年代によって好みのショーツの種類がかわっていくのもわかっている。ローティーンが好んで買うショーツは、〈キャラクター柄のプリント〉や、〈中・大柄のプリント〉、〈ストライプ柄〉。ハイティーンになると、さすがにミッキーマウスは卒業して〈プリント〉、〈ストライプ柄〉のほかに〈フリルレース付き〉が好まれてくる。二〇代になると、ガラリとショーツの好みもかわってきて、よりセクシーなものに人気が集まっている。たとえば、レースとフリルレースの〈デコラティブ〉なものや、〈はめ込みレース〉、脇がヒモ状になっている〈サイドストリング〉、そして〈フリルレース付き〉といったぐあいだ。ショーツの丈は今や年齢別での差はなくなっており、それより「かわいらしさ」や「セクシー」といった要素で年齢別に好みの差が出てきていることがわかる。二〇歳代の女性は、あきらかに相手に「みせるため」のショーツという意識があるということだ。ショーツと性意識はやはり、二〇歳を過ぎてから密着してくると思われる。
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