私自身の体験を振り返ってみましょうか。娘が私立小学校1年生の時に、チューリップの球根を1人ずつ植えたと言います。ところが、娘は自分の番を待っている間に、球根の皮を剥いてしまったのだそうです。担任の先生はとてもびっくりして、「待っている間に球根の皮を剥く子供など初めてです。いったい、生きものの命をどう考えているんですか」と言われました。それに対して、私はこう答えました。「うちの娘が出た幼稚園は、年中児も年長児も全員がチューリップの球根を植えます。植えるのを待っている間、大事に抱えてじっと待っているというのは、かえって幼児として不自然ではないでしょうか。幼稚園では、子供たちは球根の皮を玉ネギのように剥いてしまうんです。剥いて剥いて、すごく小さくなってしまった子供もいたそうです。でも、全員花が咲いたよ、と娘は申しておりました。そんなにされても花は咲く、という生命への畏敬の念を教えたらいいのではないでしょうか。球根の皮を一枚剥いただけで、生きものの命を大切にしていないと言えるのでしょうか」いま、娘を私立小学校に通わせている親として、私はこの発言は間違っていたと思います。国立小学校ならいいわけです。娘が通っている私立小学校は、じっと待っている子供がほしかったのです。ですから、じっと待っている子供に育てなければならなかったといまは思うわけです。
(参考)
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