脂肪といっても、体脂肪はラードやバターとは違い、非常に丈夫な組織で、揉んだり、たたいたりしたぐらいでは、こわれません。脂肪がなくなるのは、エネルギーとして消費されたときだけです。ロウソクが燃えて光のエネルギーとなるとき、ロウは溶けて消失しますが、体脂肪も同じです。歩いたり走ったりするとき、心臓や消化器官を動かすとき、あるいは体温を維持しようとするとき、皮下や内臓周辺にたくわえられた脂肪がエネルギー源となるわけです。ふつうの肥満者の場合、皮下脂肪と内臓脂肪の両方が問題になりますが、かくれ肥満の場合、問題となるのは内臓脂肪のことが多いようです。内臓脂肪は運動不足の人に多く、中年以降につく傾向があり、成人病の原因となる危険なものです。一度ヤセて、リバウンドしたときつく脂肪も、ほとんどがこの内臓脂肪です。ある程度必要な皮下脂肪と違って、人間にとって無用ともいえる内臓脂肪をいかに落とすかが、かくれ肥満からの脱却の大きな柱といえるでしょう。