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不法行為システム

不法行為システムは、権利侵害を訴える原告には補償の不公平をもたらし、被告のメーカーにとっても製品の安全性を高める方向には働かない。一般の消費者は不法行為の税金を払わなくてはならない。陪審が原告に莫大な損害賠償金を裁定する時、陪審員達は、原告には一方的な勝利を、被告には破滅的な影響をもたらす不法行為システムのことを念頭に置いているわけではない。彼らは原告の主張のことしか考えていない。欠陥のある製品によってだけでなく不運や不注意な行為によって権利侵害を受けた人々は、援助を得る方法を探している。合衆国には、病人や権利侵害を受けた人々を気遣う、頼りになる社会システムがないので、不法行為システムに委ねられてしまう。ところが、一部の原告は巨額の賠償金を受け取るが、ほとんどの人はそうではない。訴訟の評決と本来の理非の関連は薄弱だ。同情深い人々は、原告の大勝利の評決を歓迎するかもしれない(そして彼らは、陪審員として〈与える立場〉になれて幸福だ)。権利侵害は被告のせいでなかったとしても、その可能性はあったと信じる人もいる。そして、ともかく、誰かが犠牲者を補償すべきなのだ。これはしかし、援助を与える方法として、非常にでたらめで、非経済的だ。また、企業に危険な製品を市場に出すことを思いとどまらせる方法の一つとしても、不法行為システムはうまく機能しない。確かに企業はますます臆病になっているが、製品が実際に安全かどうかではなく、会社が攻撃を受けやすいかどうかを問題にする。自社の責任を最少にしたいとだけ願って、企業は重要な技術革新に尻込みするかもしれない。最後に、富を再分配する方法としても、不法行為システムは全く機能しない。賠審の裁定に対して誰かが支払わねばならないのであるから、その費用は一般消費者にそっくり回されることになる。例えば、豊胸材メーカーはきっと他の自社製消費財の値段を上げて損失を取り戻そうとするだろう(そういう価格の上昇は不法行為の税金と呼ばれることがある)。
[参考サイト]
夢のバストアップ法「豊胸術」

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