電池をつくっている業界団体である(社)乾電池処理工業会ですら、「乾電池に含まれるマンガンは中毒を引き起こす物質です」と認めているにもかかわらずである。おそらく、安全宣言を出したときの厚生省担当者はマンガン中毒について無知だったものと思われる。そうでなければこんな宣言などするわけがないし、知っていたのに安全宣言したとすれば実に無責任ではないか。もっとも厚生省などしょせん利権調整省庁にすぎないのだから、こんなことを真に受けるほうが愚かなのかもしれない。電池はわれわれの日常生活を豊かに、そして便利にした。だが、便利なものは必ずどこかで人類にその代償を支払わせるものである。現在、日本で乾電池を完全処理できる会社はたったひとつしかない。そしてその事業所もまたひとつに限定されている。